食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案

本法案要旨の要点は以下の3点です。

* 食品等の持続的な供給と取引の適正化を目的とし、関連する法律の題名を変更するものです。

* 農林漁業者との安定的な取引関係構築に取り組む食品等事業者は、事業活動計画の認定を受けることで、必要な資金の貸付け等の支援を受けられるようになります。

* 持続的な供給に要する費用に関する協議の申し出に対し、飲食料品等事業者は誠実に協議に応じる努力義務を負い、費用が認識しにくい品目については、その費用指標の作成・公表を促す制度が導入されます。

賛成意見の根拠

• 食品等の持続的な供給を確保するため、事業者の活動促進と取引の適正化に向けた具体的な支援策（資金貸付け等）が提供されることで、供給基盤が強化されると期待されます。
• 取引において持続的な供給に要する費用等の考慮を促す協議の義務付けや、その判断基準に基づく指導・勧告・公表により、サプライチェーン全体での公平な取引関係が構築されることが期待されます。

反対意見の根拠

• 事業活動計画の認定制度や、取引条件に関する協議への行政による指導・勧告・公表といった介入が強まることで、事業者の自由な経済活動が制限され、市場原理が歪められる可能性があります。
• 事業活動計画の作成や協議への対応、費用指標の作成協力など、事業者側に新たな事務的・経済的負担が生じる可能性があるにもかかわらず、「努めなければならない」といった表現が多く、実効性が不透明であるとの懸念があります。